三毛猫ムーのこと

昨年の秋、実家の猫ムーが亡くなりました。

病気で皮と骨だけになった痩せた身体で、いつものように庭で風の匂いをかぎ、鳥を目で追っていたある日、そのまま帰ってきませんでした。

いなくなる数日前から薬も栄養剤も一切拒否したムーは、猫らしく自分で死に場所を選んだのかもしれません。でももしかしたら、散歩の途中力尽きて動けなくなってしまったのかもしれない。寒いところで独りペタンとなった姿を想像すると、今でもたまらない気持ちになります。

最期は私の両親に挟まれて、暖かい毛布にくるまれて迎えてほしかった、というのは人間の勝手な思いかもしれません。いなくなる前の1ヶ月はほぼ毎週実家に帰っていたので、何度も大好きとありがとうを伝えることはできました。でも最後にもう一度、抱っこしてありがとうを伝えたかったなあ。

ムーは三毛猫、calicoは英語で三毛猫を意味します。ムーは私にとって初めての猫でした。ムーがいなければ猫と暮らすことはなかったし、猫のお菓子を作ることもなく、今のキャリコはありませんでした。

これまで撮った沢山のムーの写真を両親にプレゼントしました。今実家には、沢山のムーの写真が飾られています。